おかや木芸|原木仕入れと製材とものづくり




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原木仕入れ

日本産の天然木を仕入れます。黒柿は数が少ないため、日本各地の情報を収集して購入します。栗やけやきなどは、割れがなく木目が美しいものを選びます。



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製材

木には個性があり、どの方向から鋸を入れるかによって、木目の出方が変わります。転がしながら、枝やフシの位置を確認し、場所を決めます。また、断面から木目の出方を想像して、厚さを決めます。板にすることが多いのですが、縦木取りにする場合もあります。


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自然乾燥

製材後、1年以上の時間をかけて自然乾燥します。その後、乾燥機に入れて、一度完全に水分をとばし、その後水分量を戻します。

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制作の様子

工房では小さな木工品から大きな家具まで作ります。指物、刳りもの、轆轤など、幅広いジャンルの木工品を作る事ができます。

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制作の様子

木象嵌で黒柿の板を埋め込み、折敷を作っている様子です。この後、うづくり(表面の柔らかいところを削り、硬い部分を露出させる)をして、漆を塗ります。

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制作の様子

囲炉裏テーブルを作っている様子です。画像はテーブルの裏側で、反りどめが入っています。この後、断熱材をつけて、銅版をいれます。囲炉裏の大きさもオーダーのため、一点一点サイズが異なります。

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制作の様子

必要な厚さに調整します。

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制作の様子

黒柿ペーパーナイフをみがいている様子です。

おかや木芸のものづくり

豊かな自然が数多く残る島根県出雲市斐川町でおかや木芸は生まれました。斐川町は、神名火山の麓、斐伊川と宍道湖に囲まれています。見渡す限りの田園、宍道湖の朝靄と夕日、青々とした山々、自然の残る美しい町です。

この環境のなかで、おかや木芸は原木の購入、乾燥、材木の管理、制作まで一貫して行っています。乾燥した木材を購入するのはたやすいのですが、木材にこだわる上で、原木仕入れは必要なことだと考えています。使用する木材は、主に黒柿、栗、けやき、さくらです。出雲で受け継がれた伝統の技を使い、現代の生活に合う道具を作ります。

私たちは、地域に根ざした伝統工芸として、技術、文化を継承していきます。自然の恵みに感謝し、世代をこえて長く愛される「ものづくり」を目指して、制作します。



国産の自然素材を使う

日本の国土のうち、約7割は森林です。地球全体を見ると、森林は1割しかないことを考えると、日本は緑の豊かな国土を持ちます。しかし、日本の木材の受給率は3割弱。日本の木材は有効活用されず、森も本来の姿を失いつつあります。

木を植え、育て、収穫し、適切に使い、そして植えるという森作りの循環を取り戻すことは、森林の環境を整え、洪水や土砂災害の防止にもなります。国産木材を使うことは、森林を元気にすることにも繋がります。

おかや木芸略歴

1952年 岡屋材木店として創業。現在の木工品制作の基礎をつくる
1961年 岡恵吉(3代)、岡慶吉郎(4代)は職人を指導、木芸品の制作をはじめる
     地域の江戸、明治、大正の木芸品を収集研究
1970年 おかや木芸と称す
1980年 岡英司(5代)は創作木芸を標榜し、制作活動をはじめる
1985年 クラフトショップ工芸おかやをつくり、ギャラリーを併設
     現代作家の個展、クラフトの企画展の活動をはじめる
1986年 日本クラフト展初入選
1987年 島根県卓越伝統技能者表彰
     島根県ふるさと伝統工芸品に「木芸品」として指定
1988年 クラフト・センター・ジャパンにて最初の発表
1992年 日本工芸展(熊本) 島根県卓越技能者表彰
1994年 栗の手づくり家具を発表
1995年 山陰暮らしの工芸展奨励賞、斐川町卓越工芸品表彰
2004年 天皇陛下に黒柿拭漆硯箱 献上の栄を賜る
2007年 旧店舗を再生し、「古民家ギャラリー栗乃舎」として活用
2008年 島根県優秀技能者表彰(2010年、2011年)
2010年 皇太子殿下の島根県ご来訪の折、献上の栄を賜る
2011年 栗乃舎(くりのや)ブランドで作品を発表
2012年 出雲黒柿(いずもくろがき)ブランドで作品を発表





黒柿について

  • 稀少の銘木・黒柿。
  • 黒柿の美しさ、黒柿と日本文化のつながりなどについてご紹介します。